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しらす
Episode 08

しらす

駒ヶ林浦漁業会 / 前田 暢宏

一般的にカタクチイワシの稚魚をしらすと呼ぶ。しらすが活動を始める前の明け方は、プランクトンを食べる前で透明度が高く、雑味の無いしらすが獲れる。5月のゴールデンウイーク頃から本格的に漁が始まり、12月末まで続く。春と秋に旬を迎え、秋のしらすは適度に脂が乗っている。

豊かな神戸の海で育った新鮮なしらすは水揚げされてからいかに鮮度を保てるかが重要

漁師になることが宿命だった。

漁師になることが宿命だった。

漁師になって32年目。幼い頃は遊び感覚で船に乗せてもらっていましたが、高校生からは本格的に家業を手伝うようになり、その道を継いで漁師になることは宿命だったように感じています。反面、地元住民でも、この長田に漁師がいるということを知らない方がいらっしゃるのも現状です。小売店や飲食店でも神戸産と謳っているところはごく稀ですが、栄養豊かな神戸の海で獲れた新鮮な魚介類が「神戸の魚」として皆さんの食卓に浸透してほしいです。

網の引き上げは体力勝負のしらす漁

網の引き上げは体力勝負のしらす漁

夜が明ける前の3時に出港し、10時~12時頃まで2~3回網を上げて漁獲します。漁は3隻で行います。網を2隻の船で引き、後ろから1隻の船が魚を網にめがけて誘い込みます。

網の目が細かい為、水の抵抗が大きく、引き網の引き上げには力を要します。

江戸末期からの漁師家系。

江戸末期からの漁師家系。

船曳網協議会 会長 / 前田 勝彦

神戸港が開港される前の江戸時代末期頃から、先祖代々漁師の家系です。父親もまだ現役で、弟(暢宏)も漁師。同じ船に乗ったのは少しの期間だけでしたが、父親や周りの先輩から学ばせてもらいました。今は皆それぞれ独立しています。駒ヶ林のエリアでは、時代に合わせて漁業の継承がうまく続いていますし、それはこれからも期待しています。実際に今も、若い精鋭達が一人前の漁師になるために毎日奮闘しています。

都市でありながら農漁業が盛ん

都市でありながら農漁業が盛ん

神戸は政令指定都市でありながら、漁港があって、阪神間の湾岸地域の中でも中心に位置づけられています。日本有数の造船業などの重工業が発展したと同時に、お洒落なファッションの街としても親しまれています。大都市として発展し、かつ山と海が近く農業と漁業が栄えている街は神戸くらいではないでしょうか。

しらすは体長1~2cm程度の稚魚で体が白く透き通っている

この神戸の街で、「夜明けのしらす」の認知度がもっと高まって、まずは神戸の方に美味しさや魅力を知ってもらいたいです。神戸で獲れた魚を食べたいと地元の方に思ってもらい、さらには神戸へ来訪される方にも堪能してもらうことが希望です。

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