神戸市経済観光局農水産課は、地産地消を促進する取り組みの一環として、神戸市内の保育園の給食に美味しい神戸産黒鯛を活用する実証実験を行っています。神戸黒鯛は、須磨海苔の養殖に食害を及ぼすこともあるため、その有効活用がいま注目されています。
(保育園に配布した食育チラシ)
今回は、19か所の保育施設の給食で黒鯛を取り入れていただき、子どもたちが地元の食材に親しむ機会を提供しています。
この取り組みを実施している保育施設をご紹介します。
神戸市北区に位置する 社会福祉法人ときわぎ会 くりの木保育園は、2022年に開園。住宅街に調和するように設計され、地域に溶け込んだ保育環境が整う保育園。
保育室からひと続きになっているデッキテラスには遊具や人工芝生で覆われた坂道があり、園児が屋外でのびのびと遊べる環境をつくっています。
そして、園の特徴として給食室が園児たちから見えるような構造になっています。
デッキテラスから見た給食室。窓越しに調理の様子がよく見えます。
毎日、給食が作られている様子を見ることで、園児は食材や食事についての関心が高まります。
園のコンセプトとして、園児に「仕事をすること」を認識してもらうため、給食を作る栄養士や調理師はユニフォームを着用し、「お仕事をしている」姿を見せることで学びにつなげています。
3歳、4歳、5歳児が集まり給食を食べる部屋。
ここからも給食室がよく見えます。
給食が美味しいことだけでなく、給食を作る姿のかっこよさ、やさしく接してくれる給食の先生方への憧れから、「くりの木保育園の給食の先生になりたい」と思ってもらえたら嬉しいと、園長先生は語られました。
そして今回、普段から食育に力を入れている、くりの木保育園の給食に神戸黒鯛と須磨海苔が取り入れられました。
◇給食内容◇
神戸黒鯛のみそマヨやき
豆腐のみそ汁
ブロッコリーのごまあえ
須磨海苔
園児たちは、見本通りにごはん・おかず・汁物をトレーにのせて席まで運びます。
食べられる量を考えて選び、自分で選択する力を養います。
席についたらごはんの上に須磨海苔をかけてもらいます。美味しくてすぐに須磨海苔だけを食べておかわりをする園児もいました。
給食についてのおはなし。
黒鯛の色や、須磨で海苔が作られていること、そして黒鯛が須磨海苔を食べてしまうことなどを
園児は興味津々で聞き、先生からの質問に元気よく答えていました。
黒鯛も野菜も完食。
ごちそうさまでした!
今回の取り組みで、園児が黒鯛を実際に味わう機会が増えることで魚に対する関心が高まり、食への興味や理解を深めるきっかけとなることを期待しています。
社会福祉法人ときわぎ会
くりの木保育園
https://kurinoki-hoikuen.com/
神戸市北区藤原台北町3丁目16-20