今回は水揚げ間近の神戸元気サーモンを取材。
その鮮度やこだわりの飼育方法について詳しく話を伺いました。
(東須磨サーモン部会(神戸元気サーモン)幸内さん 奥谷さん)
養殖場では毎日欠かさず様子を確認し、細やかな管理が行われています。
サーモンに異常はないか、海水温は適切かなど、時間があれば養殖場を訪れて丁寧に見守っています。
サーモンの生育に最適とされる海水温は13〜18℃。しかし、今期は厳しい寒波の影響で水温がなかなか上がらず、生育が遅れる状況が続いていました。3月中旬に入り、水温が適温に近づくにつれて、サーモンの成長も日に日に順調に 進んでいます。
今年で7年目を迎える神戸元気サーモンの養殖。東須磨の底曳き漁師たちが集まり、新たな神戸の特産品として育ててきました。
これまで実証実験として取り組んできましたが、今年からは養殖場所を移動し、本格的に始動。正式なライセンスも取得し、さらなる生産拡大に向けて動き出しています。ここでは水深5mの生け簀で本格的な養殖が行われています。
「今年から本格的に養殖がスタートしたことで、販売量をさらに増やし、より多くの人に食べてもらい、このサーモンの魅力を知ってもらいたい」という、強い意気込みが伝わってきました。
大量生産の施設と比べてコストが高いことが課題の中、餌にもこだわり、最近は浮上性の餌を導入。餌が流れていかないように周囲にシートを敷くことでロスを防ぐなど、試行錯誤を重ねながら、漁業を支えるための努力が続けられています。
酒粕を使った特別な餌(神戸元気サーモンは、灘の日本酒「福寿」の酒粕を飼料に加える)
3月中旬からは、酒粕を混ぜた餌を与え始めます。この酒粕を含んだ餌はサーモンにとって非常に魅力的で、いつもより食欲が増すことが確認されています。さらに、酒粕の栄養価の高さを活かし、コラーゲンの量が通常の2倍になることが検査で証明され、肌に良いサーモンという付加価値があります。
神戸元気サーモンは、体長よりも体高が大きくなる特徴を持ちます。これは身がしっかり詰まっている証で、頭が小さく、ずんぐりむっくりとした体型が特徴的。肉質は脂肪がしつこくなく、鮮度抜群で、歯ごたえのあるサーモンを楽しめます。
奥谷さんのオススメは、「焼いても美味しいけれど、お刺身やマリネなど生で食べるとより神戸元気サーモンの特徴が分かる」とのこと。
これからの季節に旬を迎える神戸元気サーモン。漁師が手間ひまかけて育てた神戸元気サーモンをぜひご賞味ください。
今回ご紹介した神戸元気サーモンは、神戸市漁業協同組合直売所で購入できます。
神戸市漁業協同組合直売所
https://kobeshi-gyokyo.or.jp/chokubaijyo?_ga=2.72695507.1118584350.1743108197-761668334.1741693515
すまうら水産直売所(須磨サーモンのみ販売)
https://sumaurasuisan.jp/shop?_ga=2.182399591.1118584350.1743108197-761668334.1741693515