
これから冬にかけて、神戸の黒鯛がおいしい季節を迎えます。
神戸の海で育った黒鯛を、地域の子どもたちにも知って、味わってもらいたい。そんな思いから、神戸市では、保育園の給食に神戸産黒鯛を取り入れる取り組みを進めています。
黒鯛を「食べる」ことをきっかけに、神戸の海や食材について知ってもらう。
これまでの取り組みを振り返りながら、現在、そしてこれからの活動をご紹介します。
神戸産黒鯛は、身近な神戸の海で獲れる魚のひとつです。一方で、神戸の海では、黒鯛が須磨海苔などの海藻を食べてしまう「食害」が課題となっています。
そこで、黒鯛を地域の食材としておいしくいただきながら、子どもたちが神戸の海について知る機会につなげる取り組みが始まりました。最初は、神戸市内の19か所の保育施設を対象とした実証実験からスタート。給食に黒鯛を取り入れ、子どもたちが実際に神戸産の魚を味わう機会をつくりました。
実際の給食では、黒鯛を園児が食べやすいように、さまざまな料理で提供しています。
「神戸黒鯛のみそマヨやき」や「神戸黒鯛のムニエル トマトソースがけ」、「くろだいのポテトバターやき」など、園ごとに工夫されたメニューが登場しました。なかには、給食の時間に黒鯛についてのお話をしたり、黒鯛と須磨海苔を一緒に紹介したりする園も。

https://farmsandsea.net/project/6238
「黒鯛はどんな魚?」
「須磨海苔はどこで作られているの?」
「黒鯛が須磨海苔を食べてしまうことがあるんだよ」

そんな話を聞きながら、子どもたちは興味津々。実際に黒鯛を食べて、「おいしい!」と笑顔を見せる子どもたちの姿も見られました。食べることは、食材を知ること。そして、食材が育つ場所や、そこにある課題を知ることにもつながります。
給食では黒鯛だけではなく、神戸産のさまざまな食材を給食に取り入れ、食育につなげる取り組みも行われています。

やまよしKids gardenでは、神戸黒鯛のムニエルをはじめ、園児が育てたさつまいもや神戸産の大根などを使った給食を実施。
https://farmsandsea.net/project/4384

さらに、ポスターや紙芝居、「ぱくまる」のお面などを使って、給食に使われている食材について楽しく学ぶ時間もつくられました。
「今日食べた神戸の食材のことを、お家でも話してみてね」
給食の時間を、園の中だけで終わらせず、家庭での会話にもつなげていく。そんな食育の広がりも、この取り組みの大切なポイントです。

今年度は、ご希望のある保育施設を対象に、黒鯛や神戸の海について楽しく学べる紙芝居と「ぱくまる」のお面のレンタルも行っています。
各園で給食と合わせて活用していただくことで、子どもたちが黒鯛や神戸の海について知るきっかけをつくり、食育に取り組みやすい環境をサポートしています。
こうした取り組みは、少しずつ広がっています。
初年度は2施設、翌年の実証実験では19施設。3年目となった昨年は、神戸市内の36施設で神戸産黒鯛が給食に取り入れられています。
コープこうべの保育園「どんぐりっこすみよし」でも、黒鯛を給食に活用。
https://farmsandsea.net/project/6514
園児が食べやすいように丁寧に調理し、先生方が食材や料理について話をしながら、楽しく給食を味わいました。

園長先生からは、黒鯛の特徴や、須磨の海苔との関わりについても紹介されました。
神戸で獲れた魚を、神戸の子どもたちが食べる。その機会が、少しずつ増えています。
これから冬に向かって、黒鯛がおいしくなる季節。今年度も、神戸産黒鯛を保育園・幼稚園・こども園の給食に取り入れていただけるよう、取り組みをすすめていきます。
地域の魚を食べること。神戸の海について知ること。
そして、自分たちが食べているものが「どこから来たのか」を知ること。一回の給食が、子どもたちにとって神戸の食や海を身近に感じるきっかけになるかもしれません。

「おさかな、おいしい!」そんな子どもたちの笑顔から、神戸の海への興味や、食べることの大切さが広がっていく。
farms and seaはこれからも、神戸の「農」と「海」と「食」をつなぎ、子どもたちが地域の食材に親しむきっかけづくりを続けていきます。